本音を伝えてOKの場合、NGの場合がある
転職活動の際、面接でほぼ確実に聞かれるのが退職理由。きっと聞かれるとは思っていても、どう答えたらいいか迷う人が多いトピックでもあります。
退職する理由、転職を希望する理由は人それぞれですが、どんな理由でも正直に答えればよいというものではありません。退職理由の伝え方のコツを、ここでは説明していきますね。
「本音」の退職理由、多いのは?
退職理由は人によってさまざまですが、よくある退職理由は大きく3つの原因に分けられます。あなたの退職理由は当てはまるでしょうか?
人間関係
・直属の上司との相性が悪い
・ワンマン社長についていけない
・同僚・先輩・後輩とうまくいかない など
本音の退職理由として最も多いのは、人間関係によるものだといわれています。特に経理職など管理部門は異動やローテーションなどが他部門に比べると少なく、人間関係が悪化するとその状態が長く続き、退職が頭をよぎる…という場合が多いようです。
待遇・労働環境
・給与が低い
・残業が多すぎる
・有給休暇が取れない など
給与の少なさ、長時間労働など労働環境の悪さも、退職につながる不満として多く挙げられます。生活に直結する事柄だけに、切実ですね。
仕事内容
・上場企業の経理に携わりたい
・経理職として専門性を身に着けたい
・決算業務に携わりたい など
経理職には、会社の規模や体制によって、携われる業務が決まってくるという側面があります。税理士に決算を任せている企業では決算業務に深く携わるのは難しいですし、開示資料の作成などは上場企業でなければ携わるチャンスがありません。自分のやりたい仕事が社内にない場合は、転職という選択をすることになります。
面接で退職理由を伝える方法3つ
上に挙げたようなさまざまな退職理由、面接の際はそのまま伝えてOKなのでしょうか。
答えはNOです。退職理由によって、伝え方には工夫が必要です。面接で退職理由を聞かれた時の答え方には3つのパターンがあります。自身の退職理由によってうまく使い分けましょう。
正直にそのまま伝える
「専門的なスキルを身に着けたい」「正社員になりたい」など、前向きな理由であればそのまま伝えましょう。自身のそうした希望に向けて前職でどのように頑張ってきたか、また転職することでどのように貢献できるかをしっかり伝えられるとさらにいいですね。
また、「前職の会社が倒産した」などといった不可避の出来事による退職理由も、そのまま伝えてかまいません。
本音をポジティブに言い換える
「給与を上げたい」「残業が多い」など、待遇や労働環境への不満が退職理由の場合は、そのまま伝えると「入社しても、合わないと思ったらすぐ辞めてしまうのでは…?」と思われてしまう恐れがあります。「新たな環境でキャリアアップしたい」など、ポジティブな理由に変換して伝えましょう。
本音を伝えるのを避ける
人間関係のトラブルや、自身の病気など健康上のトラブルが退職理由の場合は、伝えないでおく方がよいでしょう。自身に非がなくとも、こうした退職理由そのものがネガティブな印象を与え、不安視されてしまいます。健康上の理由の場合は、無理に転職活動をする前にまずは休養しましょう。その後も疾患などを抱えながら働くことになる場合は、よく今後の働き方を考え、無理のない転職先を探すことが大切です。
まとめ:自分の「本音」とじっくり向き合うことから始めよう
自身の退職理由の伝え方について、イメージが掴めたでしょうか。
「ネガティブな退職理由しかない」「とにかく嫌で辞めた」などの場合も、まずは自分の具体的な本音としっかり向き合ってみましょう。その中から、自分なりの退職理由の伝え方や、志望企業へのアピールポイントも見いだしていけるはずです。