インターネットバンキングを利用した銀行振込がメイン
会社では、商品の仕入れや家賃・水道光熱費などのあらゆる経費、そして社員への給与など、日々さまざまな支払いが発生します。
こうした支払業務は、基本的には経理部門が担当します。今回は、経理の重要な日常業務のひとつである「支払い処理」について、詳しく見ていきましょう。
「支払い処理」とはどんな仕事?
企業における支払い処理は金額が大きいものも多いため、現金で支払うことは少なく、銀行振込で行うことが一般的です。
以前は振り込みのために窓口やATMに出向くこともありましたが、ファームバンキング(FB)やインターネットバンキング(IB)により、社内のPCで手続きを行うことが主流となりました。
「ファームバンキング」という言葉は、聞き慣れない方もいるかもしれませんね。ファームバンキングとは、会社の端末と銀行とを専用回線や電話回線で結び、振込処理などを行うシステムのことで、インターネットが広く普及する前によく使われていました。現在では、FBはIBに取って代わられつつあります。
個人でもインターネットバンキングが広く利用されていますが、会社で行う銀行振込も手続きは同じようなものとなります。しかし、会社の場合は振り込み件数や金額が多くなるため、振込先や振込金額、さらに振込期日などを間違えないようにすることが大切です。
「支払い処理」仕事の意義と留意点
個人で使うインターネットバンキングと同じような手続きとはなりますが、会社間の取引であることを意識して業務を行うことが大切です。振込金額に間違いがあったり、振込期日を守れなかったりした場合、取引相手の企業からの信頼を一気に失ってしまうことにもなりかねません。
間違いを防ぐために、企業向けのインターネットバンキングでは、担当者が振込手続きを行ったあと、上長の一次承認、さらに上長の二次承認を経ないと振込が実行されない仕組みになっていることが多いようです。
しかし、承認権限を持つ人がしっかり念入りにチェックしてくれるかどうかはわかりません。担当者を信頼している、忙しいなどの理由から、大した確認をせずに承認してしまう可能性もあります。ですから、上司が確認してくれるからと油断せず、振込作業の段階で間違いがないようにしっかりとチェックし、さらに承認を見越して期日に間に合うように早めに手続きをすることが非常に重要です。
まとめ:日常業務でも、会社の信頼を背負っていることを忘れずに!
支払い処理は頻繁に発生する日常業務ながら、会社の信頼に影響する大切な仕事だとおわかりいただけたでしょうか。
経理のキャリアの最初に手掛けることの多い業務のひとつですが、会社と自分の信頼をコツコツと積み上げる気持ちで行っていけるとよいですね。正確で着実な業務の積み重ねが、次のキャリアにつながっていきますよ。