企業規模は小さくなっても、仕事の幅が広がる可能性大
いつかは地元に戻りたい。地方移住したい。そして、その土地で仕事をするなら、今まで経験を積んできた経理として…。「地方で働く」が注目されている現在、そんなことを考えている人も増えているのではないでしょうか。
しかし一方で、自分が培ってきた経験を十分に活かせる職場があるのか、キャリアダウンになってしまうのではないかという悩みも聞かれます。
今回は、経理のキャリアを地方で活かすことについて考えてみましょう。
地方で働く=キャリアダウンにはならない
結論から言えば、地方で働くことはキャリアダウンにはなりません。
地方は企業数自体が少なく、企業規模も都心部に比べると小さい企業の割合が多くなります。そのため、特に規模の大きな企業で働いてきた人は、キャリアダウンの恐れを強く感じるかもしれません。
しかし、これまでより小さな規模の企業で働くということは、これまでよりワンクラス上の仕事を任される可能性があるということでもあります。
大企業では経理部門の一担当者であったとしても、より小規模の企業に移れば、経験を買われてバックオフィス全般に携わるポジションに就ける可能性があります。経理だけなく、財務や法務、さらに総務、人事、広報など、仕事の幅を広げていくことができるのです。
そして、小さな企業では経営者との距離が近くなるため、経営的な視点も身につけていくことができます。そうした経験を積んでいくことで、バックオフィス全般を担う総務部門のトップや、経営管理を担うポジションへとステップアップしていくことができるでしょう。
スペシャリスト志向の場合は?
ただし、あなたがスペシャリスト志向の場合は少し話が変わってきます。「今後も経理しかやりたくない」「経理を突き詰めていきたい」と思っているのであれば、地方への転職はキャリアダウンになる可能性があります。
先に述べたように、地方企業には「経理だけをやる人」を置くような人員的余裕がない場合が多く、経理をやりつつ社会保険手続きもして、広告出稿にも携わり…というように、バックオフィス全般に関わっていくことが求められるからです。
地方で働きたい、でも経理だけをやっていくことにこだわりたいというなら、その地域で独立した経理部門を持っている企業を探し、就職を目指すことになります。地方銀行や鉄道会社など、その地域での最大手企業が対象となるでしょう。また、上位資格を取っていこうという意志があるなら、会計事務所なども狙い目かもしれません。
まとめ:仕事の視野を広げること、地域を知ることに努めよう!
地方で働きたいという意思があり、目標とする時期を定めたのなら、まずはそれまでに仕事の視野を広げることを意識していきましょう。総務や人事などのバックオフィス部門で働く知人に話を聞いたり、本を読んだりするなども方法のひとつです。
また、目指す地域の人材紹介会社に相談することもおすすめです。あなたの志向に合わせて、地域の動向とともに転職活動の進め方についてアドバイスしてくれることでしょう。
入念な準備で、ぜひ希望通りのU・Iターン転職を実現しましょう!